公共の職業訓練 &
求職者支援訓練

職業訓練の分類
職業訓練は大きくわけて2つあります。整理していきますね。
1.公共の職業訓練
- 対象者: 主に雇用保険を受給している求職者
- 内容: 就職に必要な職業スキルや知識を習得するための訓練
- 費用: 無料(テキスト代等は自己負担)
- 訓練期間: 概ね3ヶ月~2年
2.求職者支援訓練
- 対象者: 主に雇用保険を受給できない求職者(受給が終わった方も含む)
- 内容: 就職に必要な職業スキルや知識を習得するための訓練
- 費用: 無料(テキスト代等は自己負担)
- 訓練期間: 2ヶ月~6ヶ月(最短2週間のコースもあり)
公共の職業訓練の実施機関
- 職業能力開発校
- 内容: 各都道府県に設置されている職業訓練校で、さまざまな職業スキルを習得するための訓練を提供。
例: 電気工事、機械加工、IT関連技術などの専門訓練。 - 職業訓練法人
- 内容: 公共団体や公益法人などが設立する職業訓練施設で、特定の職業や産業分野に特化した訓練を実施。
例: 建築技術、福祉サービス、介護職などの専門訓練。 - 民間企業(委託訓練)
- 内容: 一部の民間企業が自治体と提携して職業訓練を提供する場合があり、実践的なスキルを学ぶことが可能。
例: 製造業、サービス業、IT業界などでの現場研修。 - 地域職業訓練センター
- 内容: 地域に根ざした職業訓練施設で、地域の産業や労働市場のニーズに合わせた訓練を提供。
例: 地域特産品の製造技術、観光業、農業技術などの訓練。 - 特別支援学校
- 内容: 障害者を対象とした職業訓練施設で、障害に応じた職業スキルを習得するための訓練を提供。
例: ITスキル、事務作業、軽作業などの訓練。 - ハローワーク(公共職業安定所)
- 内容: ハローワークが提供する職業訓練プログラムで、求職者に対して無料で職業訓練を提供。
例: パソコンの基本操作、ビジネスマナー、介護職などの訓練。
これらの実施機関(施設)は、求職者のニーズや地域の特性に応じて、さまざまな訓練を提供しています。詳細な情報については、最寄りのハローワークや訓練施設にお問い合わせください。
委託訓練(職業訓練委託事業)
職業訓練委託事業は、国や都道府県が民間の教育訓練機関や学校教育機関などに職業訓練を委託し、求職者や離職者に対して多様な職業スキルを提供する制度です。この事業は、早期の再就職を支援することを目的としています。
特徴
- 多様な教育資源の活用:
- 内容: 各都道府県に設置されている職業訓練校で、さまざまな職業スキルを習得するための訓練を提供。
例: 電気工事、機械加工、IT関連技術などの専門訓練。 - 早期再就職の支援:
- 離職者や求職者が早期に再就職できるよう、実践的な職業スキルや知識を習得するための訓練を提供します。例えば、経理事務、情報処理、介護実務などの訓練コースがあります。
- 無料で受講可能:
- 訓練の受講料は無料で提供されます。ただし、テキスト代などの実費は自己負担となります。
- 訓練期間:
- 訓練期間はコースによって異なりますが、一般的には数ヶ月から1年程度です。短期間で即戦力となるスキルを習得することができます。
訓練の流れ
- ハローワークでの相談:
- 求職者はまずハローワークで職業相談を行い、自分に適した訓練コースを選びます。
- 訓練の受講:
- 選定された訓練機関で訓練を受講します。訓練内容は実践的なスキルや知識の習得を目的としています。
- 就職支援:
- 訓練終了後も、ハローワークや訓練機関が就職支援を行い、求職者が早期に再就職できるようサポートします。
例
- 経理事務科: 経理の基本知識や実務スキルを習得するための訓練。
- 情報処理科: パソコンの基本操作やプログラミングスキルを習得するための訓練。
- 介護実務者科: 介護の基本知識や実務スキルを習得するための訓練。
求職者支援訓練と訓練手当
求職者支援訓練は、再就職やスキルアップを目指す方を対象に、無料で職業訓練を提供する制度です。この制度は、雇用保険を受給できない方や収入が一定額以下の在職者などが対象となります。
訓練手当(給付金)の内容
訓練を受講する期間中、一定の条件を満たす場合に以下の給付金が支給されます。
- 職業訓練受講手当:月額10万円
- 通所手当:訓練施設への交通費(上限42,500円/月)
- 寄宿手当:月額10,700円(訓練施設近くに住む場合)
※当サイトの情報は、正確性と最新性を確保するよう努めておりますが、情報の正確性や完全性を保証するものではありませんので、当サイトをご利用の際にはご自身で内容をご確認くださいますようお願いいたします。
給付金の支給要件
以下の条件を満たす必要があります。
- 本人収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいる場所以外に土地・建物を所有していない
- 訓練実施日の全てに出席(やむを得ない理由がある場合は8割以上)
- 世帯内で同時に給付金を受給している人がいない
- 過去3年以内に不正行為で給付金を受けたことがない
- 過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けたことがない
委託訓練(公共の職業訓練)と訓練手当
委託訓練は、公共職業訓練の一環として、民間の教育機関や企業に訓練を委託して実施される職業訓練です。主に再就職を目指す求職者が対象で、専門的なスキルや知識を習得することを目的としています。
訓練手当の内容
訓練を受講する際に支給される手当には以下のようなものがあります。
- 基本手当:失業保険を受給中の方が対象で、訓練期間中も支給されます。
- 受講手当:訓練を受講した日ごとに支給される手当(例:日額500円、上限40日分)。
- 通所手当:訓練施設への交通費(上限42,500円/月)。
- 寄宿手当:訓練施設近くに住む場合に支給される手当(例:月額10,700円)。
訓練手当の支給要件
以下の条件を満たす必要があります。
- ハローワークからの受講指示を受けていること。
- 訓練実施日の全てに出席(やむを得ない理由がある場合は8割以上)。
- 訓練期間中に他の収入が一定額を超えないこと。
詳細については、ハローワークで相談もしくはご確認ください。
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職業訓練を受講される皆さまへ
職業訓練制度は、再就職やスキルアップを目指す皆さまを支援するために設けられた大切な制度です。この機会を活用し、ご自身の未来に新たな一歩を踏み出してください。
職業訓練の目的
「訓練終了後3か月以内、週20時間以上、120日以上の就職」を目指します。
継続することの大切さ
訓練を途中でやめることなく最後まで継続することで、学びの成果を確実なものとし、次のステージへ進む自信を得ることができます。努力を続けることが、スキルを身に付け、目標を実現する第一歩です。
スキルアップと再就職
訓練を通じて得られるスキルや知識は、職場で即戦力となるものばかりです。同時に、再就職活動を並行して行うことで、訓練終了後すぐに新しいキャリアをスタートさせる可能性が高まります。
制度の未来を支える
訓練を受けた皆さまが成果を出し、その成果を社会で活かしていただくことは、この制度が継続し、より多くの方に利用していただける未来につながります。一人ひとりの努力が、制度を守り育てる力になります。
職業訓練を通じて、新しいスキルと経験を習得し、次のステージへと踏み出す皆さまを心より応援しています。共に一歩ずつ、未来へ向かいましょう!